木守り

急に寒くなった。
例年ならこの時期紅葉が美しい季節だが、今年は天候不良で鮮やかな色はなかなか見られない。
その中で銀杏は華やかに色づいている。

 

秋の風景。
鮮やかな紅葉ばかりに目がいってしまうが、稲刈りの終わった農家の庭先の葉が落ちてしまった木にとらずに残った柿の実の色。
これは今年の収穫を感謝し、来年の豊作への祈りを込めて、木の番人として残しておくんだそうだ。
柿の場合は「木守柿」いい言葉だ。

 

そんな美しい日本語を知ったのは最近だが、このような風景は「里の秋」の唱歌とともに刷り込まれている。
日本の原風景と思っていたのだが・・・・

 

若者は知らず木守りのある景色

 

久しぶりに出かけた茶会で薄茶席のお菓子も「照り葉」と「木守り」
小さい菓子器の中に秋がつまっている。

 

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