5月の薬草(ノイバラ)

今は色々な花が咲き誇っているが、とりわけバラの花の華やかさは群を抜いてます。
改良に改良を重ねてたくさんの品種のあるバラも、元はこんな野生の野バラがはじまりでした。
 
今月はノイバラを取上げます。
茎にはトゲが多くこの時期に5弁の白い花をたくさん咲かせるノイバラ。今日の薬草観察でも、やっと見つけました。
10月になると赤い実がなりますが、これは偽果といって子房以外のところが果実化したものです。この実を営実(エイジツ)といって、民間薬で緩下剤、利尿に使います。
 

 
薬草観察の時は、必ずノイバラと対でテリハノイバラも取上げますが、葉をみると一目瞭然。テリハノイバラは艶のある葉で、花はノイバラより大きくおしべの部分が大きいので私もわかるようになりました。
こちらもやはり赤い実には薬効があり、同じく営実として使います。どちらも今日の観察で見ることができました。
 
ところで、「わらべは見たり・・・くれない匂う」というシューベルトの歌曲、野バラの歌詞ですが、日本の野バラは白色で、残念ながらばら色の花はありません。
 
今日の収穫はもうひとつ。
初めてネジキの花を見ることができました。木の幹にあるねじれた模様が特徴のネジキの花は、こんなに可愛い花でした。