11月の薬草(シマカンギク)

香椎浜の散歩道に黄色い小菊が咲き始めました。大宰府天満宮では菊花展が始まったとか。
そういえば、私の小さい時は菊花展には必ず菊人形が飾られていました。その思い出はむせるような菊の香とセットになっています。
宮家は菊の御紋、よって官幣大社の香椎宮も同じく菊の御紋を抱いています。
 
日本人にとって、最も身近な花のひとつの菊ですが、旧暦九月九日の重陽の節句に健康を祈って菊の花を浮かべた盃を飲み干す習慣があったそうです。
 
キク科の花の最大の特徴は花びらひとつに雄しべと雌しべがついて1個の小花(舌状花)でそれが集まって花序を作っているということです。普通私たちが1個の花と思っているのは花の集まりの頭花なのです。
 
さて、香椎浜や志賀島の展望台近くでたくさん見られるシマカンギク(島寒菊)は漢方薬としても使われる薬草です。

 
生薬名:菊花(キクカ
生育場所:山地、丘陵地の道端
利用部位:頭花
薬効と用い方
風邪、胃腸炎、湿疹、腫れ物に煎服。花を油に漬けてキズに外用。
漢方処方
釣藤散、杞菊地黄丸、滋腎明目湯
 
他の花が少なくなった11月頃にたくさんの黄色い小さな花をつけよく目立ちます。これは園芸種の小菊の原種だそうです。日本では昔は9月9日の重陽の節句に邪気を払い長寿を願って菊を飾ったり、菊の花びらを浮かべた酒を酌み交わしたりしていました。
牧野植物図鑑ではアブラギクを正式名としています。
 
かつては猟師の島だった志賀島。そしてその海の神様の志賀海神社周辺を散策したが、人工島ができてから魚が獲れなくなったそうでリヤカーのおばちゃんたちも見かけなくなった。
 
菊日和痩せ行く漁場(りょうば)抱きつつ