6月の薬草(クチナシ)

自転車でバス停まで勢いよく走らせていると、どこからともなくいい香りが・・・・
思わず止まって探してみると、「あったあった!!」
八重の梔子の花が満開です。
翌日、カメラ持参で早めに家を出て、撮影タイム。秋の実りが楽しみ、と思いきや、八重は実をつけないそうです。残念!!

クチナシ(梔子)Gardenia jasminoides   アカネ科

生薬名:(局)サンシシ(山梔子)生育場所:森林、また植栽される常緑低木
利用部位:果実
漢方処方
黄連解毒湯、五淋散、竜胆瀉肝湯、温清飲

夏に甘い香りの白い大きな花を咲かせるくちなし、基部は筒状で花弁は大きく6つに分かれています。秋には赤黄色の果実をつけますが、熟しても割れないため「口無し」となったという説があります。
樹高2m内外、幹は多く分枝し、枝は初め有毛、葉は対生し長楕円形で5~11cm、光沢があります。
筆者がOTCをやっていた20年以上前は、薬局には必ずクチナシの実を置いていて、年末には栗きんとん、他の季節は沢庵の色付けにと買っていかれました。

「薄月夜花くちなしの匂いけり」 正岡子規