立春も過ぎて、梅の便りもあちこちから届いています。
今日には春一番も吹きそうで、木々も草花も春の準備の真っ最中。
とはいえ、今の時期山に入ると目立つのは真っ赤なアオキの実。志賀島でも三日月山でもたくさん、ということは、鳥の好物ではないのかも・・・・
このアオキ、薬としての効能はそれほどありませんが、昔丸薬を作っていたころは、艶出しとして重要な役割を果たしていました。
アオキ(青木)Aucuba japonica ガリア科
生薬名:桃葉珊瑚(トウヨウサンゴ)
生育場所:谷間、山腹に生える常緑低木
利用部位:生の葉、果実
薬効と用い方:民間薬として生の葉を火であぶりやけどに外用
何といっても特徴は名前の由来ともなる艶のある濃い緑色。葉ばかりでなく枝まで緑色の常緑低木です。株立ち状で樹高2~3m、葉は大形で対生、長楕円形で先が尖り、雌雄異株。春に枝先の円すい花序に緑から紫褐色の小さな花をつけ、果実は冬に赤く熟します。
この木は艶出しとして当麻寺の陀羅尼輔丸で用いられていました。