9月の薬草(テイカカズラ)

今日は福岡市薬剤師会の薬草観察。

先週の予備調査の時は大雨だったが、今日はうって変わって上天気。

飯盛神社の本殿から中宮までの道を歩きながら、42種をピックアップしての楽しい観察会となった。

特に、テイカカズラは不思議な形の果実をみんなに見てもらうことができてたことは大きな収穫だ。できることなら、これがはじけて綿毛で飛び出すところも見たいものだ。それから、春のかわいい花もね!!

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テイカカズラ(定家蔓)Trachelospermum asiaticum     キョウチクトウ科

生育場所:山野に生える常緑つる性木本
利用部位:茎、葉;絡石藤(ラクセキトウ)
民間薬:解熱、関節痛、筋肉痛に煎服
漢方薬:絡石湯

何回も三日月山に登っているのに9回目にして初めて出会うことができました。6月の花の時期、中腹の大きなクスノキにからみついて高い枝先にたくさんの白い花を咲かせていました。その花は5弁の巴状でいい香りがします。2個の実は熟すと赤紫で八の字にぶら下がり、種子は冠毛をつけ風に乗って飛び散ります。
茎は他の物に這い登って長さ10m、径4cm位にもなり、葉は対生、有柄で長楕円形、長さは6~10cm、光沢のある革質で先はとがっています。
この名は謡曲の「定家」から。後白河法皇の第三皇女式子内親王に深く思いを寄せた藤原定家は死後も内親王の墓に蔦蔓となって絡みついたというロマンチックで怖い話が伝わっています。