今日から9月。
先週から秋の長雨というにはあまりにも荒々しい天気が続いている。
先週は佐賀平野がずんぶりと泥水に使って、悲しい光景を目にすることになった。
龍うねる 線状降水帯といふ
泥水の下の青田や 佐賀平野
今日は午後になって、やっと雨が上がってきた。
駅から帰る道すがら、香椎花園のフェンス越しに、たっぷり水を吸った元気な花たちに出会うことができた。
まずはセンニンソウ。定点観測をしているこの場所では初めてだ。
そしてお馴染みヘクソカズラ。アケビの花も残っている。
立派なヤマノイモの株も花を咲かせている。向かい合った長いハート型の葉に、白い小さな丸っこい花が穂状に2本。野山で見られる代表的な薬草なのに、今まで載せてなかった!!
滋養のつく食材として知られる自然薯。この後できる零余子(むかご)も秋の味覚として外せない。
同じ時刻、近くを散歩している薬草仲間からは、ザクロの実がなっているとの報告も。
実りの秋も、もうそこまで来ているようだ。
ヤマノイモ(山の芋)Dioscorea japonica ヤマノイモ科
生育場所:山地に生えるつる性の多年草
利用部位:塊根;局サンヤク(山薬)
民間薬:滋養強壮に生食
漢方処方:八味地黄丸、牛車腎気丸、六味丸、参苓白朮散
つるに長いハート型の葉をつけている別名自然薯のことです。三日月山登山道でもヤマノイモ、これに似たオニドコロ、カエデドコロを見ることができます。
茎はつるで右に巻き、多数分枝して、葉は対生、長い柄があり、5~10cmの長いハート型、雌雄異株で葉えきから1~3個の穂状花序を出し、雄花序は直立してたくさん花をつけ、雌花序は下垂してまばらに花をつけます。そして果実には丸い3枚の翼があります。秋にみられるムカゴは果実ではなく、茎の一部が丸く太くなってできたもので、土の中の芋と同じしくみで、芽を出すことができ、味も似ています。ムカゴは近くに落ちて種より早く発芽しますが、種は飛ばされて遠くで発芽するという特徴があります。
このイモに含まれるでんぷんはアルファ化しているので他のイモと異なり生食できます。とろろ汁は滋養がつき、おいしいすぐれものですね。真薯饅頭やかるかん、きんとんなど和菓子の材料としても大活躍です。