7月の薬木(ノリウツギ)

我が家の玄関横では、ノリウツギの花が長い間目を楽しませてくれた。茶花にしようと手に入れてはみたものの、その豪華さは私の手にあまり、まだ茶席への登場は果たせていない。

ところで、野山のノリウツギはこれからが見ごろ。コロナ禍以前、薬草観察で九重、男池方面に車を走らせると、たくさんのノリウツギの白い花が、私達を迎えてくれた。

早く、以前のように大勢での薬草観察を再開したいものだ。

ノリウツギ Hydrangea paniculata  アジサイ科

生育場所:山地に生える落葉低木

利用部位:樹皮

民間薬:疥癬に煎液を外用

樹皮と木質部の間の厚く柔らかい部分が内皮で、これをとって水につけると糊がとれる。和紙を漉く糊に使うことからこの名となりました。

盛夏に白い小さな花が集まってその年伸びた枝の先に大きな円錐花序につけ、その周辺には大きな白い装飾花をつけますが、これは中性花とも呼ばれて実をつけません。樹高2~3m、樹皮は灰褐色、小枝は赤褐色で葉は互生でアジサイの葉によく似ています。