近くの駐車場の砂利敷きの間の地面に蓬が芽を出してきた。
蓬餅は小さい頃から私の大好物。佐賀のおばあちゃんのところに行くと、
「今、ばあちゃんはフツ(佐賀弁で蓬のこと)を取りに行っとる」
と。
朝から少しのもち米で餅もついて蓬餅を作ってくれていました。
無口な祖母とは、あまり話したことを覚えていないけれど、蓬餅を食べるたびに思い出します。
ヨモギ(蓬)Artemisia indica キク科
生育場所:山野、田園、路傍に普通に見られる多年草
利用部位:葉、全草;艾葉(ガイヨウ)
民間薬:高血圧に生汁を内服、健胃、貧血、腹痛、下痢、腰痛、小児の癇、暑気あたり、のどの痛み、風邪に煎服。ケガの止血に外用。風呂にいれると冷え性、神経痛によい。
漢方処方:芎帰膠艾湯
若葉を摘んでつき込んだ蓬餅、春の香りでおいしいですよね。
日当たりのいい道端でみられます。キク科植物の特徴の羽状に分裂した葉ですが、裏に白い毛が密生しています。
この毛がお灸のもぐさとなり、よく燃える草ということから「善燃草(よもぎ)」とか。
百人一首、藤原実方朝臣のこの歌はもぐさの産地といわれた伊吹山、燃える想いをこんなラブレターに
「かくとだにえはや伊吹のさしもぐささしも知らじな燃ゆる思いを」