2月の薬草(ヨモギ)

近くの駐車場の砂利敷きの間の地面に蓬が芽を出してきた。

蓬餅は小さい頃から私の大好物。佐賀のおばあちゃんのところに行くと、

「今、ばあちゃんはフツ(佐賀弁で蓬のこと)を取りに行っとる」

と。

朝から少しのもち米で餅もついて蓬餅を作ってくれていました。

無口な祖母とは、あまり話したことを覚えていないけれど、蓬餅を食べるたびに思い出します。

ヨモギ(蓬)Artemisia indica  キク科

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生育場所:山野、田園、路傍に普通に見られる多年草

利用部位:葉、全草;艾葉(ガイヨウ)

民間薬:高血圧に生汁を内服、健胃、貧血、腹痛、下痢、腰痛、小児の癇、暑気あたり、のどの痛み、風邪に煎服。ケガの止血に外用。風呂にいれると冷え性、神経痛によい。

漢方処方:芎帰膠艾湯

若葉を摘んでつき込んだ蓬餅、春の香りでおいしいですよね。

日当たりのいい道端でみられます。キク科植物の特徴の羽状に分裂した葉ですが、裏に白い毛が密生しています。

この毛がお灸のもぐさとなり、よく燃える草ということから「善燃草(よもぎ)」とか。

百人一首、藤原実方朝臣のこの歌はもぐさの産地といわれた伊吹山、燃える想いをこんなラブレターに

「かくとだにえはや伊吹のさしもぐささしも知らじな燃ゆる思いを」