5月の薬木(トベラ)

風薫る五月。日に日に緑が濃くなって行き、九州自動車道から見える林にはヤマフジが咲き誇っている。

どこに行くのも気持ちがいいいこの季節、浜辺の植物も元気いっぱい。和白海岸ではこんなものが見られます。

そして、私たちのフィールドである長谷ダムふれあいロードの赤い橋のたもとや、香椎浜でも見られるトベラが花盛りです。


トベラ(扉)  Pittosporum tobira  トベラ科

生育場所:海岸に生える常緑低木

利用部位:枝、葉;海桐(カイトウ)

民間薬:皮膚病に外用、通経、解毒に煎服

樹高2~3m、上部に密生した厚く光沢のある葉が反り返って互生しており、初夏にいい香りの白い花を咲かせます。球形の果実が熟すと3つに裂けて種子を飛ばします。その種のまわりはネバネバしていて鳥の好物です。

枝葉は悪臭があるため、節分や除夜にはイワシの頭と同じようにこの枝を扉に挟んで邪鬼を祓うという風習から「トビラの木」が転訛してトベラになったそうです。

海岸近くで自生し、波しぶきをかぶっても平気で大気汚染にも強いといわれ、道路の路側帯などに植えられることも多い樹木です。 志賀島で見つけました。