長かったコロナでの活動中止の期間を終えて、今年は福岡市薬剤師会も薬草観察を再開。
舞台はリニューアルした油山市民の森、『ABURAYAMA FUKUOKA』となって、牧場側にはおしゃれなカフェ、キャンプ施設(バリアフリーのエリアもあり)、キッチンカー等々まだまだ新しい施設も建設中。
それを横目に、私たちは自然観察センターの方へ。
ゲンノショウコの小さな花がかわいらしい。ミズヒキも、そしてキンミズヒキも咲き始めている。白い群生はセンニンソウ、ヌルデには虫こぶもついている。これはいい観察会ができそうだ。
でも、どれも既に今月の薬草に登場している。さてさて・・・・
というわけで、今から咲き始めるヒヨドリバナが今回の主役。フジバカマに似ているが、野山ではもうフジバカマはほとんど見ることが出来ない。でも、アサギマダラを呼び寄せるために人の手で植えられたものを随分見ることができるようになった。
自然の中ではヒヨドリバナが力強く咲いている。これから10月にかけてはたくさんみることができるはず。
ヒヨドリバナ(鵯花)Eupatorium makinoi キク科
生育場所:山野に生える多年草
利用部位:地上部、根;秤杆草(ヒョウカンソウ)
民間薬:解熱、鎮咳、発汗、糖尿による口渇に煎服
秋に白か薄紅色の小さい花をたくさん咲かせます。ヒヨドリの囀りが聴こえる頃に花が咲くことからこの名がつきました。
草丈1~2m、茎は直立し縮毛があり、下葉は花時には枯れ、中葉は対生、長楕円形でたまに3裂、長さ10~18cmで鋸歯があります。
秋の七草のフジバカマ(藤袴)と近種ですが、現在フジバカマの方は野生ではほとんど見られなくなりました。一方、こちらのヒヨドリバナの方はひっそりと、且つしっかりと生き残って野に咲いています。花の色だけでは区別はできませんが、フジバカマの葉が3裂するのに対し、こちらは裂れていないので区別ができます。 長谷ふれあいロードや油山で見ることができます。