7月の薬草(ハス)

キース・へリング展が福岡市美術館で始まった。早速、開館を待って車を走らせてみると、舞鶴公園の堀にたくさんのハスが咲いているのが見えた。早速駐車場に車を停めて裏手の堀へ行ってみる。

「あれ??」明治通り側のハスとは様子が違う。その上携帯も忘れて写真も撮れない。

仕方がない。写真は来週改めて撮りに来ることにして、よく観察してみよう。

紅色とクリーム色の2色の大輪の花、そして葉は水面の貼りついている。まさしくモネの睡蓮のイメージ。その上大きなアオサギが2羽現れた。この小さな堀、調べてみたら6号堀と言うそうだが、ここで見る大きなアオサギは圧巻!!

改めて、ハスとスイレンの違いも含めて調べてみた。

ハス(蓮) Nelumbo nucifera Gaertn.    ハス科

生育場所:池、沼、水田に栽培

利用部位:葉;荷葉(カヨウ)、雄しべ;蓮鬚(レンシュ)、果実;石蓮子(セキレンシ)、胚;蓮子心(レンシシン)、花托;蓮房(レンボウ)、根茎;藕節(グウセツ)

民間薬:解熱、下痢止め

薬草としてより、食用としての蓮根の方がなじみ深い。お隣佐賀県は田に水を引くためのクリークが張り巡らしてあり蓮根の一大産地です。

大仏様は蓮の花の台座に座っていて、「泥の中からあんな清らかな花を咲かせる」蓮の花は仏教の教えと通じ、極楽浄土に咲いている花とされています。

花が終わった後の花托はまるでハチの巣のよう。そこからハチス、更にハスとなったそうです。

近縁と思われていたスイレンはスイレン科、ハスはハス科に分類され、それほど近くないことがわかりました。

ふたつの見分け方は、葉に切れ込みがあって、モネの絵(水連)を見てわかるように葉が水面に張り付いたように見えるのがスイレン、一方ハスの葉は切れ込みがなく水面より上に出て葉の裏が見えることもあります。因みに、コウホネやヒツジグサはスイレン科に属します。

根茎は節があり地中に這って、長い柄を持つ葉は根生し水をはじき15~20㎝で両端はわずかに凹入します。7~8月に長く直立した花梗の先に紅色から白色の大型の花を一つ咲かせます。

福岡でも舞鶴公園ではハスとスイレンの両方が見られます。

というわけで、今日朝食前に平和台の駐車場に車を停めて、ハスの観察。

凄い!!堀を埋め尽くす蓮の葉と大輪の花、蕾も花のあとの花托も勢ぞろい。葉は立ち上がり、高いところでは私の背丈さえ超えるほど。蓮の堀にはカルガモと鯉が、睡蓮の堀にはアオサギが・・・なんとも心癒される場所です。