3月の薬草(アズマイチゲ)

前日までは寒の戻りで九重一帯は積雪による通行止め。高速の通行止めは解除したとはいえ、さてさて・・・

当日は一転、穏やかな良い天気。ジャンボタクシーを走らせ飯田高原から男池へ。一面雪の原の景色を見ながらのドライブ。とても花が見られる状態ではない。気を取り直して籾山神社へ。

ここではたくさんのフクジュソウが私たちを待っててくれていた。暖かい日差しに向かって次々に花を咲かせていく。以前来たときは、アマナとの競演だったが、残念ながらまだまだアマナは芽を出したばかり。あと1週間たてば・・・・

ユキワリイチゲは数輪だけ、ニリンソウも葉を確認できただけ。それでも、これから暖かくなれば、一気に花開くことだろう。

場所を移動して、可憐なアズマイチゲにも出会うことが出来た。


アズマイチゲ(東一華)Anemone raddeana   キンポウゲ科

生育場所:山地の樹下に生える多年草

利用部位:根茎

民間薬:中国ではリウマチなどに用いられるが毒性強く注意

春先の九重で出会うことができたスプリング・エフェメラルの一種です。九州の平地では見ることができない貴重な、そして可憐な花で、名前の由来も「東の一輪草」から。別名「雨降花」と呼ばれており、摘み取ると雨が降るとか。 春先に約20㎝の花茎を伸ばし、先端に白色の花を1個つけますが、花びらに見えるのは愕片で花弁はありません。花の下に2回3出葉の葉がだらりと垂れ下がってつき、これがこの花の特徴で、キクザキイチゲやイチリンソウと区別できます。小葉は2~3裂し、根生葉は花が終わってから伸びてきます。その葉も6月には枯れてしまって跡形もなくなり、地下茎で冬を越します。