秋の彼岸、といえば「おはぎ」
というわけで、くさかんむりに秋、日本の秋の代表的な花である「萩」を探しに雨の中長谷ダムふれあいロードへ行ってきました。残念ながら、盛りは過ぎていました。今の日本では、萩の花と出会うことはそれほど多くはありません。
ヤマハギ(山萩)Lespedeza bicolor マメ科
生育場所:山野に生える落葉低木
利用部位:根
薬効と用い方:民間薬で婦人のめまい、のぼせなどに根を煎服。
落葉低木で初秋に赤紫の花の房をつける秋の七草のひとつで、ややしだれた姿は美しいものです。荒地に生えるパイオニア植物で放牧地や山火事跡に一面に生えることがあります。
樹高約2m、幹は多数分枝し、枝に短い微毛、葉は互生し、有柄の3出複葉で小葉は広楕円形で先がやや凹んでいます。初秋に枝先の葉えきに紅紫色の花を長い総状花序に多数つけます。
古い株から芽吹くことから「生え芽(はえぎ)」、日本を代表する秋の花なので草かんむりをつけて「萩」の字を当てました。秋の彼岸につきものなのが「おはぎ」、春の彼岸では同じものを「ぼた(牡丹)もち」と。
万葉集には141首、万葉の昔から愛でられていました。
「わが待ちし秋は来たりぬ、然れども芽子(ハギ)の花ぞもいまだ咲かずける」
「萩が花尾花(すすき)葛花(くず)なでしこの花おみなえしまた藤袴(ふじばかま)朝貌(あさがお:ききょう)の花」 万葉集、山上憶良のこの歌が秋の七草の起源です。
そして江戸時代も
「一つ家に遊女も寝たり萩と月」奥の細道 松尾芭蕉
「行き行きてたふれ伏すとも萩の原」河合曽良