私の5月は一大イベント「市民向け薬草観察」(東区薬剤師会主催)で明け暮れます。
今年も17日の日曜、青天の元に行われました。
2週間前から、観察できる薬草をピックアップしていきますが、1週ごとに花期が異なる植物を相手に、当日咲いているか気が気ではありません。
大好きなスイカズラも下見の段階では、まだつぼみ。
でも、本番ではやっと2輪咲いてくれました。
その1週間後、九州国立博物館に行ってみると、正面入り口から建物までの長い階段の横の斜面で、スイカズラは満開でした。
スイカズラ(吸蔓)Lonicera japonica スイカズラ科
生薬名:忍冬(ニンドウ)、金銀花(キンギンカ)
生育場所:日の当たる平地、丘陵地に生えるつる性の常緑低木
利用部位:茎、花
薬効と用い方
民間薬として鎮徑(ちんけい)、利尿、抗炎症、抗菌作用があって、解熱、解毒、発熱、血痢、伝染性肝炎、化膿性疾患、神経痛、リューマチなどの関節筋骨の疼痛に忍冬(にんどう)を煎服。
金銀花(きんぎんか)の煎じ液でうがいをすると、口内炎、歯槽膿漏に有効とされています。
金銀花の薬用酒は利尿作用があり、膀胱炎、腎臓病、各種の皮膚病、強壮、強精にも効き目があるとされます。
漢方処方
銀翹散
三日月山頂上や霊園の傍で見ることができるこの花は初夏に白い花をつけ、それが受粉すると黄色に変わります。その花を引き抜いて吸うと甘い蜜があるのでこの名がついたそうです。葉は冬にも全部は落ちずに、いかにも寒さを耐え忍ぶ様子から忍冬(ニントウ)の別名があります。
葉は対生し卵形楕円状で長さ3~7cmで革質、葉えきに2個ずつ並んで花をつけます。
忍冬酒は徳永家康が長寿の酒として飲んでいたと伝えられています。