今年は週末ごとに台風に襲われ、楽しみにしていたイベントも中止となったり。また薬局も開けるかどうか、スタッフが来れるかどうかとヤキモキして、天候に振り回されてしまった。
そんな中、大学時代の同窓会が今年は指宿で開催ということで、開聞岳に登ろうと思い立った。調べてみると、迷うことはなさそうだが、レベルは中級ということ。脚に自信はないまま4人でチャレンジを始めた。
登山口までの道端にはゲンノショウコやイタドリが花盛り。
でも、今回の目的は登山なので、花の写真は撮らないと誓って・・・・
2合目から登山道に入るが、その途端、高く茂った草木のトンネルの中。緩やかだったり急だったりの上りが続いて一息つく場所がない。視界も開けず、だんだん前を行く私たち2人と後続の2人の距離が開き始めた。
5合目を過ぎたところで、後の2人は登頂を断念してマイペースで行けるところまで。健脚の私たち2人は頂上を目指すことに。もう、このころになると岩を這って登るところも度々あって、どこに足をかけるか考えながら進んでいく。
ストックをしまって、ひたすら前へ。
このあたりでは、もうツワブキが咲いている。ヤマホトトギスもかわいらしい。
7合目過ぎたところでやっと視界が開けて海が見えた。
竹島、黒島、硫黄島が見えるというのは下山後調べたことで、この時はまだそれを楽しむ余裕もないまま頂上を目指す。
8合目を過ぎて、すれ違う人に、「あとどれくらいですか?」と聞いても「まだまだ、気を付けてください」
確かに、いよいよ梯子あり、ロープを頼りに登る岩があり・・・・・・
「山頂まで52m」の標識があってやっとやっと・・・・
池田湖が眼下に、秋晴れの大展望だ。
お弁当を食べて、さあ、下山。
帰り道に7合目付近で出会ったツルリンドウ。
記念に今月の薬草としましょう。
ツルリンドウ(蔓竜胆)Tripterospermum japonicum リンドウ科
生育場所:山地、原野、道端に自生するつる性多年草
利用部位:全草
民間薬:黄疸やリウマチ、回虫駆除に煎服
花は竜胆に似ていますが、根は細く苦味もなく、苦味健胃薬としては使えません。その名の通り、つるになって地面を這い他の植物に巻きつきます。3行脈の目立つ濃い緑の葉は対生し、初秋、葉えきに薄紫色の鐘形の花をつけます。秋に真っ赤に熟す果実は艶があってよく目立ち、まさに野山の赤い宝石です。