台風14号が近づいている。近年に例を見ない規模の台風とのことで、薬局も開局時間も変更し、自宅の植木鉢も取り込んでそれに備えている。
せっかくの連休も台無し。やっとコロナも下降線を示しだしたというのに・・・・
先月、3年ぶりにOTCの見本市であるリードヘルスケアの健康フェアが開催され、担当のスタッフとともに出かけて行った。ネットでいくらでも情報はとることのできる時代だが、やはり、直に話を聞いて商品を手に取ると感じるものが違う。「これを仕入れてこんな売り場にしよう!!」「こんな人に勧めてみよう!!」とイメージが膨らみ、楽しいひと時だった。
その中で4年前のフェアでも目にして、そしてサンプルをもらって気になっているのがこれ。
「御岳百草丸」
前回、もらったサンプルを、吐き気、下痢で夜中苦しんだ時にのんで、あまりの即効性にビックリ。
数日前も、寝る前に食べ過ぎてしまって夜中苦しんだ時に、古いサンプルを探し出して助かった。
また、飛騨地方を旅した時に、どこの薬局にもこの「御岳百草丸」ののぼりが立っていて、木曽から飛騨へかけての地域に根付いている薬であることを実感。
改めて成分をみると、センブリ、黄柏、ゲンノショウコ、厚朴そして白朮
これは効くはずだ。そして、この地方には上質の薬草がとれるにちがいないと納得。
調べてみれば、修験者の常備薬として伝わったらしい。
白朮はこの薬草の根。でも、福岡近辺では、残念ながらそれほど目にすることはできない。
福岡、佐賀の民間薬の野中烏犀園、亀や薬、朝日万金膏などにに白朮は入ってないのは納得できる。
オケラ(朮)Atractylodes ovate キク科
生育場所:日当たりのよい山地に生える多年草
利用部位:根茎;局ビャクジュツ(白朮)
漢方処方:四君子湯、補中益気湯、六君子湯、真武湯、十全大補湯など
油山の山頂への山道でやっと会うことができました。
草丈30~60㎝、茎は真っ直ぐ伸びて堅く、葉は互生、柄があり楕円形です。初秋、頂に白色または紅色のひげのような頭花をつけます。
オケラは屠蘇散の主薬で、正月に無病息災を祈って一家で飲む風習は今でも残っていますよね。京都の八坂神社で行われる「をけら詣り」は大晦日から元日にかけて、社前でおけらの根を入れて篝火を焚き、参詣人はその火を縄に移して消えないように振りながら持ち帰って、神棚や仏壇の灯明に点じます。そうして無病息災を祈る、おけらは「厄除け」の植物なのです。 「山でうまいものはオケラにトトキ(ツリガネニンジン)、里でうまいものはウリ、ナス、カボチャ」と里謡(りよう)に謡われているほど、古くから庶民の生活の中にとけこんだ山草です