寒くて家にこもって仕事以外はお茶三昧の毎日。大寒を迎える今になって少し暖かい日が続き、やっと外へ出る気分を取り戻した。
遅ればせながら今年もよろしくお願いします。
気がついたら1月も下旬に入り、すぐに「春の野に出でて若菜摘む」季節となる。
2016年の1月11日の記録に三日月山でコハコベの花があった。さて、そろそろ野山に出てみようか。
春の七草の一つ、「はこべら」はコハコベとミドリハコベの総称ハコベのこと。”野原に普通にみられる”という形容詞は最近使えなくなってきた。”昔は野原に普通に見られた”小さな花。
10年を超える薬草観察の記録の中にはナンバンハコベというのも残っていた。
コハコベ(小繁縷)Stellaria media ナデシコ科
生育場所:野原、道端などに普通に見られる越年草
利用部位:全草;ハコベ
民間薬:利尿、催乳、または産前産後に煎服。生の葉をカミソリまけ、あせも、打撲に外用。乾燥粉末を歯磨き剤に
春の七草のひとつハコベはこのコハコベとミドリハコベの総称で、長谷ふれあいロードではその両方を見ることができます。ニワトリの餌に使われるのでヒヨコグサとも言います。
草丈10~20cm、紫色を帯びた茎は叢生し、下部は地面を這ってたくさんに枝分かれします。葉は対生、長さ1~2cmの卵形で、春~夏の長い間枝先に多数の白い小さい花を集散花序につけます。その花弁は5枚ですが深く切れ込んでいるため10枚のように見えます。
平安の時代から「七草がゆ」の習慣はあり、早春の「若菜摘み」は万葉集、百人一首でも詠われています。
「君がため春の野に出でて若菜摘む我が衣手に雪は降りつつ」光孝天皇