
今日は東区薬剤師会主催の市民向け薬草観察。
天気も良く今までにない盛況ぶり。100人近くの方が参加してくださったが、さてさて満足していただけただろうか。今年はムベの花、アキグミの花、そしてシャクの花は満開で見ごたえがあった。キランソウ、フデリンドウも数株、ナルコユリ、エゴ、キリの花もわずかに見ることが出来た。



草取りで格闘中のカタバミも薬草の一つだ。花自体は黄色の小さい花で、葉はハート形と可愛いものの、地面に這い茂っていて根元までたどりつくのも大変。家紋によく登場するのは、デザイン的な葉の形とこのしぶとさが好まれたのか。剣片喰の家紋は長曾我部元親や酒井重忠など勇猛な武将が名を連ねる。
カタバミ(酸漿草)Oxalis corniculata カタバミ科
生育場所:道端、山地にみられる多年草
利用部位:全草
民間薬:虫刺されに生葉をすり込む
道端で可憐に咲く黄色い花、葉をみるとハートを逆に3枚あわせたような複葉になっています。春から秋まで長く咲いた後に円柱状の果実を結び、熟すると勢いよくはじけてどんどんふえていきます。最近は外来種が多くみられますが、本来のカタバミは、茎が地面を這って広がっています。
古くから親しまれ家紋にも用いられている花で、夜になると葉を閉じて眠りにつき欠けたように見えることで「片喰」とも書き名前の由来になりました。全草にシュウ酸を含み、酸味があるため「スイモノグサ」の別名も持ち、たくさん食べるのは危険です。またこれで銭や真鍮の仏具、鉄製の鏡を磨くとピカピカになることから「ゼニミガキ」「カガミグサ」などの別名もあります。
派手な赤紫色の花をつける「ムラサキカタバミ」は外来種で広く野生化していて、長い期間道端に咲いて楽しませてくれます。しかし、これは他の雑草の生育を阻むため環境省より要注意外来生物に指定されています。 長谷公園の草叢でみつけました。