9月の薬草(イタドリ)

冷たい夏だった。それなのに、残暑は厳しい。
とはいえ、季節は確実に秋に向かっていて、道端で見る花も初秋の花へと変わっている。
コスモスや彼岸花の花便りが届いているが、薬草となると・・・

かなり地味だが、昔から使われているイタドリ(虎杖)をとりあげよう。

イタドリ(虎杖)Polygonum cuspidatum   タデ科

生薬名:虎杖根(コジョウコン)
生育場所:山野に生育する大型多年草
利用部位:根、葉
薬効と用い方
民間薬として緩下、利尿、気管支炎に根を煎服、葉を揉んで止血

竹のように空洞の茎は節のところで折ると「ポコッ」と音がして、若芽はシャキシャキしたおいしい山菜です。表皮から糸状のものをとるので「いとどり(糸取)」と呼ばれていたことから、また葉を揉んで止血したため「痛取り」とか。
草丈は30~150cm、茎は直立して太くて中空、紅色の斑点があります。葉は互生、広卵形で先はとがっていて、初秋に小さな白い花をたくさんつけます(円すい花序)。雌雄異株で上の方につく雌花で花弁が大きく、下の方につく雄花はおしべが飛び出しています。
長谷ふれあいロードで見ることができます。