3月の薬草(ナズナ)

暑さ寒さも彼岸まで!!

明日のお彼岸を前に、今日は一気に春めいてきました。ゴルフ場からの帰り道、辛夷に白木蓮、山茱萸に緋寒桜が見事です。古賀インターそばの菜の花も花盛り。次から次へといろんな花が咲き乱れる、楽しい季節の到来です。

そんな中、区画整理で家が取り壊された場所に、可愛い花が咲いてました。今月はちょっと地味な、でもとっても身近な雑草のナズナを取り上げます。

佐賀出身の母は、「佐賀んもんの通った後にはぺんぺん草も生えん」とよく言っていました。原っぱのいたるところで見られた別名ぺんぺん草ですが、最近はその原っぱがなくなってしまいました。

 

ナズナ(薺)Capsella bursa-pastoris   アブラナ科

中国:薺菜(サイサイ)

生薬名:ナズナ

生育場所:原野、道端、田畑に普通に見られる越年草

利用部位:全草

薬効と用い方:民間で止血、消炎に煎服

 

ペンペン草、三味線草の方でなじみの深いこの花、「ペンペン」も三味線を弾く時の擬音語で、花の下についている果実の形が三味線の撥に似ているところからきました。では、「ナズナ」の方はというと、夏になると枯れること、「夏無」から、撫でたいほどかわいい「撫菜」からなどという説があります。

私も小さい時は果実の部分を引っ張ってぶらぶらさせた状態でくるくる回してはでんでん太鼓のようにして遊びました。

春の七草のひとつで若苗を食料にしますが、昔は冬場の貴重な野菜だったようです。