梅雨入り前の日曜、薬草観察の仲間たちと西鉄新宮駅で待ち合わせ、海岸の松林を散策しました。
あまり手の入ってない林の中は、私たちにとっては絶好の観察場所。タラノキ、ヤブジラミ、アオツヅラフジ、ソクズ、ヤマノイモ、ノブドウにエビヅル・・・・・そして、イチヤクソウの群生!!!
一昨年は宇美の昭和の森へ、イチヤクソウを目的で行って、やっと2株、それも花が終わった時期でした。ところが、今回はドンピシャの花盛り、そしてその数の多いこと。狂喜乱舞して、小さい花を踏まないように注意しながらカメラを向けました。
どうぞ、この林が豊かなままでありますように!!
イチヤクソウ(一薬草)Pyrola japonica ツツジ科
生薬名:鹿蹄草(ロクテイソウ)
生育場所:丘陵地、山地の木陰に生える常緑多年草
利用部位:全草
薬効と用い方:民間薬として利尿、止血、消炎、鎮痛に煎服、生の葉汁を切り傷、打撲の外用
根は横に這い、広楕円形の葉を1~8枚根元からそう生します。6月の花の時期に15~30㎝の花茎を上に伸ばし、上の方に小さな白い5弁の花が5~8個、下垂して咲きます。
名前の由来ですが、ひとつの薬草で多くの病気に効くことから一薬草となりました。
生薬名に鹿蹄草を用いていますが、中国の鹿蹄草は別種です。また、以前はイチヤクソウ科に分類されていましたが、現在の新しい分類ではツツジ科です。そして、栄養の一部を樹木の根生菌(きのこ)を食べてまかなっている部分的腐生植物なので、イチヤクソウの生える場所はキノコ仲間にとってはキノコがたくさん生える場所として必ず訪れる場所です。因みに、完全な腐生植物に同じツツジ科のギンリョウソウがあります。
中国では避妊薬としても用いられるそうです。