4月の薬木(ヤマフジ)

マンサク、サンシュユ、レンギョウと黄色で始まった春も、桜の季節から、キリやフジの薄紫色へ。

今年はどの花も開花が早く、今は山のあちこちの高いところにヤマフジが咲き誇っています。この景色がこの時期の九州自動車道を走る楽しみのひとつです。

 

母に会いに駆けるハイウェイ藤の道

 

 

 

あちこちに藤の花の名所もありますが、藤棚のフジはノダフジで異なる種類です。それにしても、房を長く伸ばした満開の藤は華やかで、日本舞踊の藤娘、そして和の色の藤色と、日本人には古くから愛されていたことがわかります。

 

 

ヤマフジ(山藤)Wisteria brachybotrys   マメ科

 

生育場所:山地に生えるつる性落葉低木

利用部位:樹皮にできる瘤;藤瘤(トウリュウ)

民間薬:口内炎、歯肉炎などに煎液でうがい

 

幹は伸びて枝分かれし、右巻きに他の物に巻きつきます。葉は互生で奇数羽状複葉、小葉の数は11枚、初夏に淡紫色の蝶形花を多数、総状花序に下げますが、フジ(ノダフジ)ほど長くはなりません。因みにヤマフジが右巻きなのに対し、ノダフジは左巻き、小葉の数はヤマフジ9~11枚に対し、ノダフジは11~19枚ということが両者の大きな違いです。

秋になって大きな豆果をつけるので、それも是非チェックしてみてください。

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