8月の薬草(トチバニバニンジン)

暑い!! 本当に暑い!!

そんな中、今年で3回目となる東区薬剤師会の「大人の遠足」はオオキツネノカミソリの群生を目的に九重連山黒岳の麓、大分県由布市庄内町の男池へ。

道の駅くすでお弁当を受け取り、四季彩ロードで飯田高原を抜けて約1時間、標高1000mまで登っていく。

車窓から見えるのは咲き始めたノリウツギ。今年も私たちを迎えてくれる。

 

 

11時、男池の駐車場に到着。トレッキングシューズのひもを締めなおして、「さあ、出発!!」

公園に入る前の道端で、アケビゲンノショウコキツネノカミソリも。

 

 

そして見事なボタンヅルを発見。

 

 

清掃協力金(100円/1人)を払って男池公園の中へ。

ブナの樹林は木漏れ日がさして別世界、気温も25度。

ダイコンソウの可愛い黄色い花とカノツメグサのちっちゃな白い花。オオキツネノカミソリもぽつぽつ見られる。

 

 

奥へと進むと道から外れたところに真っ赤な実をつけた・・・・

講師から「何かわかる?」と知識を試される。

以前一度は見たと思うが、それとも写真で見ただけか・・・

正解はトチバニンジン

 

 

この時の参加者19名、ほとんどが初めて目にする珍しい植物に大興奮!!

こんな出会いがあるから山歩きはやめられない。

その後、男池の湧水のそばには目的のオオキツネノカミソリの群生にも出会えて、本当に幸せな一日だった。

 

 

 

トチバニンジン(栃葉人参)Panax japonicus   ウコギ科

生育場所:山地に生える多年草

利用部位:根茎;局チクセツニンジン(竹節人参)

民間薬:健胃、鎮咳、去痰に煎服

漢方処方:小柴胡湯(人参の代用)

医薬品:NFカロヤンアポジカ∑

 

足元の可愛い赤い実が目を引くこのトチバニンジン、夏には茎の先端に黄緑色の小さい花をたくさん球状につけます。草丈50~60cm、茎は直立、葉は茎の上部で3~5輪生し、5枚掌状複葉で栃の葉に似ていることが名前の由来です。また、根が竹の根のように節くれだっていることから生薬名はつきました。薬用植物の王者といわれるオタネニンジンに地上部は似ていますが、地下の根茎はまったく異なり、薬効も違います。

菊池渓谷で見つけました。