1月の薬草(フウトウカズラ)

令和の新しい年が始まりました。

この薬草ブログも8年目に突入します。ということは・・・82種(1回休んで、1種はうっかりダブってしまいました)載せたということですね。今年も続けます。よろしくお願いします。

 

さて、今年はまだ初雪も降ってない、暖かい冬で、気の早いスミレが咲いています。

とはいえ、この時期の山を彩ってくれるのは色づいた実、それも、おそらくは鳥たちの好物ではない類の・・・・

 

志賀島の山に入ると見慣れない赤い実が鈴なりになっています。フウトウカズラです。大木に生い茂っている姿はなんとも凄まじい。6月には不気味な下がった花に、11月には実に、そして早春には色づいた実に出合います。

 

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フウトウカズラ(風藤葛)Piper kadsura   コショウ科

生育場所:海岸の林中に生える木本性の常緑つる植物

利用部位:茎または葉

民間薬:伊豆地方では腰痛に浴湯料

 

日本では珍しいコショウ科の植物ですが辛味はなく香辛料にはなりません。つる性の植物で卵形の大きな葉が互生し、初夏には葉のわきに黄色の細長い花穂が下がります。悲しいかなテイカカズラやヤマフジのように美しくもなく、いい香りがするわけでもなく、奇妙に伸びた姿は不気味といってはかわいそうですね。でも、真っ赤に色づいた実は美しく、早春の林を彩ってくれます。

 

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