桜が終わったと思ったら、藤の花の房が伸びてきた。車を運転していても、高い木を上り詰めて咲き誇るヤマフジが気になって仕方がない。一方、腰の高さの茂みでは躑躅が出番を待っている。
石楠花も牡丹も芍薬も、今を盛りと・・・・・
そんな中で、手の入ってない野原では線香花火のようなシャクの群生が見られる。香椎宮の本殿の裏で、宮地嶽神社の鳥居の前で、三日月山への登り口で、そしてホームグランドの長谷ダムふれあいロードで。
シャク(杓)Anthriscus sylvestris セリ科
生育場所:土手の湿った場所に生える多年草
利用部位:葉、根
薬効と用い方:民間薬として消化促進、強壮、頻尿に煎服
長谷ふれあいロードで4月に白い小さな花の群生を見ることができます。山菜として柔らかい茎、葉は天ぷら、和え物などにしてもおいしいそうです。山人参の方言もあり、根をもち米とつきこんで強壮のもち、力餅として食べる風習もあるそうです。
草丈80~140cm、茎は直立し上部で分枝し、長さ20~50cmの葉は2回羽状複葉で小葉には裏に毛があり、初夏に茎の頂に複散形花序をつけて、小さい白い花を咲かせます。
同じセリ科のヤブジラミ、ヤブニンジンと見分けるには、シャクは5弁の花びらの外側がおおきいのみ対し、ヤブジラミ、ヤブニンジンは花びらが内側に丸まっていて、ヤブニンジンは小さい花はまばらで繊細な印象です。そして、果実はシャクが円柱状なのに対し、ヤブジラミは卵形、ヤブニンジンはこん棒状で上部がふくれています。
長谷ふれあいロードではこの3種を見ることができます。