この季節の山で目を引くクサギ(臭木)を取り上げましょう。
夏に、白い花を咲かせ、赤紫のつぼみと深緑の葉がよく目出します。それが実になる今の季節は、赤いがくの先に瑠璃色の豆のような実がつき、その対比がとてもきれいです。青色の染料はなかなかとれないそうですが、この実は媒染料を使わず青い色を染めることができます。
しかし、この木の特徴はなんと言ってもその臭いでしょう。名前の由来は葉っぱが臭いからということですが、私はそれほどいやな臭いとは思いません。ビタミンB剤のにおい、ピーナッツクリームのにおいなどと書いてあるものもあります。
薬草観察には目だけではなく、鼻も使って・・・
クサギ(臭木)Clerodendrum trichotomum Thunberg シソ科
生薬名:臭梧桐(シュウゴトウ)
生育場所:山野に生える落葉低木または小高木
利用部位:葉、茎、根皮
薬効と用い方
民間薬としてリウマチ、高血圧、下痢に乾燥した茎葉を煎服。
民間薬として利尿、健胃に乾燥した根皮を煎服。
樹高約3m、たくさん枝分かれして葉は対生、柄があり先端がとがった広卵形です。
長谷ダムふれあいロード、油山で見られます。