10月の薬草(チャノキ)

毎週月曜に、近くの花屋さんから花が届く。
予算1,000円という限られた中で、季節を感じさせ、1週間もつ花をということで、ずいぶん工夫してもらっている。その中でも必ず枝ものをいれてくれる、それが楽しみだ。

先週はお茶の可愛い花が入っていた。私もこれだけ長い間お茶の稽古を続けているので、お茶とは縁が深い。その上、久留米で長く働いたので、茶畑は馴染みの風景。そんな私さえ、チャノキを、ましてやその花を見る機会はなかなかなく、改めてその可愛らしさに魅了された。

 

チャノキ(茶の木)Camellia sinensis   ツバキ科

生薬名:茶葉(チャヨウ)細茶(サイチャ)
生育場所:山野に生える常緑小低木
利用部位:葉
漢方処方
川芎茶調散

鎌倉時代に福岡、聖福寺の開祖である栄西が中国から「茶経」と茶の種子を持ち帰り、のちに製茶法や喫茶法などの「喫茶養生記」を著してから、わが国に茶の栽培と喫茶の風習が広がりました。
世界各地で嗜好品として飲まれているお茶ですが、日本の緑茶ならではの渋み、旨みを生み出す様々な成分の健康への有用性も研究されています。特にカテキンの抗酸化作用やコレステロール低下作用、テアニンのリラックス作用などが注目されています。
枝は叢生し、ギザギザのある楕円形で短柄の葉が互生、つややかで葉脈に沿って窪みながら上面に反り返っています。秋に白い椿に似た花がぶら下がるように下を向いて咲きます。四王子で見つけました。