茶の湯ワークショップ(その3)

梅雨がやっと明けたら連日の猛暑。ベランダの花もくたびれてきている。

今日のお茶席の花にと、以前から目をつけていた道路わきの芙蓉と仙人草を朝早くに切ってきた。

十分水切りをして活けていたはずなのに、仕事から帰ってくると芙蓉はしおれている。諦めて、玄関に飾っていた仙人草の方を掛花入れで床の花とした。

 

お稽古は回を重ねて、段々と形になってきていて細かいところまで注意できるようになってきた。今回は足運びをやったが、これは中級者も苦労するところ。もちろん私も未だに注意されるし、迷いもすることなので、気長にやっていってほしい。

盆略点前は通しで2回。皆がどうしたら美味しいお茶が点てられるか、工夫してくれているのはうれしいことだ。

 

 

茶の湯ワークショップ(その3)

 

足運びのこと

前回、実際に4畳半の茶室に入り、道具を清めて、茶を点ててみました。色々考えながらやって、自分がロボットのような動きをしていると思ったことでしょう。私もそうでした。

お稽古は自動車教習所だと思ってください。好きな車で気の合う人と思い思いのところへドライブするためには運転免許が必要です。そう、お茶を楽しむための基本を身に着けるためのお稽古なのです。

 

さて、茶室での足運びですが、その基本は

上がるときは右足、下がるときは左足

 

上がるときは立ち上がる時も右足を立てて、畳の縁は右足で越します。

では、上がるって?茶室の中では床(とこ)が最も高くで踏込畳が最も低い。客として自席に着いたら、そこが自分にとっては低い位置となります。

相手や道具を尊重する姿を足運びでも表します。とはいえ、場面が変われば上下も変わり、なかなか一筋縄ではいきませんので、少しずつやっていきましょう。

 

茶席の道具;茶碗

お茶を点てて出されたら茶碗の正面を避けて飲み、吸いきって正面に戻し、拝見します。両手で包み込んでの手触り、飲むときの口当たり、茶席の道具の中で、最も触れることのできるものです。茶碗はその産地によって、天目茶碗に代表される中国から渡ってきた唐物、李朝時代に朝鮮半島で焼かれた高麗茶碗、そして、日本で造られた和物の3つに大きく分類されます。

和物には、楽、大樋、萩、唐津、瀬戸、高取、小岱、上野(あがの)など、数えきれないほどの窯元がありますが、九州はそのメッカ、たくさんの茶碗を見て自分の好みを見つけましょう。

 

 

 

【瀧直下三千丈】

これは禅語ではなく、李白の『廬山の瀑布を望む』という漢詩が原典です。勇猛な瀧を思い浮かべ、岩をも砕くそのエネルギーと涼しさを感じてください。