読書日記その35「48KNIGHTS もうひとつの忠臣蔵」伊集院静著   

ブログの更新、随分さぼってしまい、気がつけば今年も2月に突入。

遅ればせながら今年もよろしくお願いします。

それにしても、好きな本が読めなくなった。夜はすぐ眠くなる。朝早く目が覚めるので、その時読もうと思っても、焦点がぼやけて読めない。明るい昼間は他にやることが多くて読書の時間はなかなか確保できない。

まあ、愚痴はこれくらいにして・・・

今回は伊集院静さんの忠臣蔵。この方が時代物を書くなんてとても意外だったが、まあ、小説の中の男たちのかっこいいこと。なるほど、伊集院静さんのダンディズムだ。

歌舞伎の好きな私は幾度も仮名手本忠臣蔵の数々の演目を見ているが、近松門左衛門がなんでこんな詳しく数々のエピソードを知りえたかも今回これを読んで合点ができた。

それにしても、主人公の大石良雄の主君への思いの熱さと分析の確かさ、そして真の仇討ちの相手は吉良上野介ではなく柳沢吉保であると見定めてからの、周到な計画、そして統率力と実行力。「君、辱めらられし時は、臣死す」その結果、彼らがこの世からいなくなって後に、討入り後に隊を離れた寺坂吉右衛門によって、本当の意味での主君の汚名をはらすことが出来たのだ。

四十七士には入らなかったが大野九郎右衛門の散り際の見事さ。

討入りに加わらないたくさんの者たちの思いが痛い。

今度見る仮名手本忠臣蔵は、どんな景色を見せてくれるのか。楽しみは尽きない。