梅が終わり、桜が咲くまでのこの季節、主役は白い辛夷(コブシ)の花でしょう。
以前はこれほど見なかったような気もしますが、最近は街路樹としても植えられています。
今日通った南区のみやけ通り、それから私の地元大牟田の三池の通りも・・・
同じモクレン科の白木蓮(ハクモクレン)が6枚の花びらと3枚の鍔を持ち上向きに大きな花を咲かせるのに対し、辛夷は3枚の鍔も花びらに見えるので9枚の花びらが好き勝手に遊んでる感じで上を向いたり、横を向いたり・・・
「辛夷咲く・・・・北国の春♪」 千正夫
そうです。山の高い木が白い花でいっぱいになり、それを見ると「農作業を始めていいんだ」と春を感じるのです。
でも、私たち薬に従事するものにとっては、重要な生薬、可愛そうですが蕾を使います。
生薬名:(局)シンイ(辛夷)
生育場所:山地
利用部位:蕾
漢方処方
辛夷清肺湯、葛根湯加川芎辛夷
春早く、街に木蓮が咲く頃、山では高い木一面にコブシが白い花を咲かせます。蕾の形が幼児の拳(こぶし)に似ていることがこの名の由来ですが、開花直前の蕾を薬用とします。よく似たタムシバも利用しますが、花の下に葉が1枚ついているのがコブシ、ついてないのがタムシバで見分けることができます。
三日月山霊園の傍にあります。