1月の薬草(アカマツ)

この今月の薬草シリーズも2年目に入った。
正月といえば松飾り、松の内・・・
お目出度い植物の代表ともいえる松だが、これは冬でも枯れない常盤木ということで、長寿、平安の象徴といわれる。博多祝い歌も「祝い目出度の若松さま~よ」
 
昔から日本画の画題としてもよく登場するが、やはり私は長谷川等伯の「松林図屏風」が最高傑作だと思う。
 
ところで、松の種類もたくさんあるが、代表的なものとしてはクロマツ(黒松)とアカマツ(赤松)。
クロマツは雄松ともいわれ、黒い樹皮で海岸に多く葉も長くて堅い。三保の松原などの名勝地の松がこの黒松です。
それに対してアカマツは雌松といわれ、樹皮が赤くて山の方に多く葉も柔らかく短い。薬用として使われるのはもっぱらこのアカマツです。

アカマツ(赤松)Pinus densiflora Siebold et Zuccarini  マツ科

生育場所:山野
利用部位:葉、樹脂
薬効と用い方
血管保護、動脈硬化の予防に松葉酒を服用。
樹脂を粉にして不老長寿の目的で内服。
 
クロマツに比べて樹皮が赤く葉は柔らかい。黒松が海岸に多いのに比べて赤松は山間部に多く、三日月山登山道で見られますがまだ松茸には出会いません。1本の木に雄花と雌花がつく雌雄同株、雌雄異花で、雌花は若枝の先に雄花は若枝の下部につきます。
葉、樹脂は血管保護作用が認められ、米国では静脈瘤の予防、仏国では動脈硬化の予防など。